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青空だけで生きていける気がする

二週目の最終日、土曜は、朝からほぼ三週間ぶりに晴れました。
もう、ケイコ場は、それだけで幸福な気分に満ち満ちていました。
なおかつ、今週は、みんながんばったので、土曜を半日ケイコに(10時半から1時半)にしたので、みんな、これまた、幸福でした。

一週間の立ち稽古で、一幕の終わり、(トランスを知っている人は分かると思いますが、本来、トランスには、休憩はありません。が、こっちのプロデューサーと話して、ここはやっぱり、イギリス式に休憩を入れることにしたのです。で、それが屋上のシーンの直前、雅人がいなくなった所です)まで、約60ページがさくさくと進みました。

1時半にケイコを終えて、一度、みんなと入ったイタリア食堂(レストランと呼ぶには、あまりに汚くて安いのに、これまた、ものすごくおいしいお店)に一人で入って、エビ・ホウレンソウスパゲティーを食べてたら、マサ役のスティーブも入ってきました。
やはり、ケイコ場周辺で一番おいしい場所はここなんだなと、お互い、共通に思っていたのです。

スティーブは、アイルランド人です。ラダという英国王立演劇学校を出ましたが、(僕が留学したギルドホールとはライバルになります。ラダが東大でギルドホールが早稲田とか慶応って感じです)アイルランドでは、ラダに入学する前から、プロの演劇人で有名人です。アイルランド人でスティーブのことを知らない人はいないそうです。

じつは、レイコ役のメレディスも、ラダ出身ですがカナダ人です。サンゾウ役のラシャンは、やはりイギリスの演劇学校を出ていますが、アメリカ人です。

みんな、異邦人の僕に優しく、僕の演出を必死で聞いてくれようとするのは、どこか、同じ異邦人感覚があるからなのかもしれません。
スティーブもメレディスもラシャンも、みんな、一度は、英国式標準英語発音(RPといいます)に苦しんだはずですからね。(RPがなにかなんてのは、『ロンドン・デイズ』(鴻上著 小学館刊)なんかを読んでもらえると、分かります)

もちろん、三人とも、イギリス生まれではないけれど、イギリスの演劇界でしっかりと根を下ろし、シェイクスピア演劇も含めて、ちゃんと活躍しているのです。

食事のあと、あんまりいい天気なので、リージェント・パークに行きました。ロンドンの有名な公園ですね。
行ったら、曇ってしまったので、残念ながら青空の写真の代わりに、公園の鳥たちです。

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レイモンドとは、彼に急用が入って会えませんでした。しょうがないので、一人で、レスタースクエアーという劇場街の真ん中に行って、ハンバーガーを食って、帰りました。なんだか、学生時代に戻ったようでした。

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2007年05月21日 01:56に投稿されたエントリーのページです。

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