ケイコ場に行ったら、スティーブとラシャンが、にこにこしながらニッカボッカに着替えていました。職人さんの履くズボンです。
「どうしたんだ、いったい!」
叫んだら、スティーブが嬉しそうに、日本に行った時に買ったんだよと自慢しました。スティーブは、アイルランドの友達に会うために、一週間だけ日本に観光旅行に来たことがあるのです。東京5日、京都2日という強行軍でしたが、楽しかったそうです。
んで、その時に、この職人ズボンを買ったのです。
「いやあ、動きやすくて丈夫でかっこよくて、クールだろ」とスティーブは笑います。
んで、もうひとつ買ったのは、大きすぎてあわなかったので、これを機会にラシャンにあげたそうです。かくして、今日は、目の前にイギリスの職人さんが現れ、職人とずっとケイコすることになりました。
僕の司会しているNHKのクールジャパンでも、じつは、この職人ズボンが海外で人気だと取り上げたのですが、まさか、こんな所で出会うとは思いませんでした。
値段も2600円ぐらいで、イギリスの物価でいうと、11ポンドぐらい、つまり、1100円ぐらいの実感ですから、メレディスも「安いわねえ。丈夫そうよねえ。かっこいいわねえ」と感心していました。
さて、今日は、いよいよ、クライマックス、トランスの後半、マサがレイコを「君は自分を医者と思っているだけなんだ」と追い詰めるシーンをケイコしました。トランスの中でもっとも、難しいシーンです。
ステーブは、ニッカボッカをはきながら、ふうふう言ってケイコしていました。なんだか、不思議な光景でした。